朝日新聞秋田版連載分 : あきた4コマち!
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スタートの季節

新たな秋田の「気づき」を
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今月から月に一度、秋田にまつわる様々なテーマで4コマ漫画とコラムを執筆することになりました。
初回なので、まずは自己紹介をさせていただきます。私は生まれも育ちも秋田です。
じつは高校卒業後に一度県外へと出てみたものの、故郷が恋しくなりUターン。
それからずっと秋田市で暮らしております。現在はイラストレーター、漫画家、秋田朝日放送(AAB)「トレタテ!」のコメンテーターをしており、主な作品として『はじめての秋田弁』(無明舎出版、2010年)、『あきたをおしえて!!』(くまがい書房、12年)、『地方は活性化するか否か』(学研プラス、15年)があります。

また書籍ではありませんが、「秋田弁をお土産に」というコンセプトで開発した『秋田弁!単語カード』(13年)の企画制作にも携わりました。  さて、この連載「あきた4コマち」ですが、4コマ漫画で楽しく、時には現実的な問題提起として描かせていただこうと思っております。
「いやいや大げさな・・・しょせん漫画でしょう?」
と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、じつは漫画というのは「わかりやすく伝える」情報発信媒体として非常に効果的なツールなのです。なかなか侮れませんよ。 その一例として、『地方は活性化するか否か』は、初代地方創生担当大臣の石破茂氏にまで届き絶賛されました。
この連載を通じて、読者の皆さまに、新たな秋田についての「気づき」を感じていただければ幸いです。
(文・漫画 こばやし たけし)    (朝日新聞秋田版 2018年4月18日掲載)

ことばのギャップ

「投げる=捨てる」ではない

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お花見や大型連休も終わり新緑が眩しい季節になってきました。しかし五月は爽やかなイメージとは逆に、四月から新生活を始めた人にとってはいろいろとギャップを感じる時期でもあります。自分の中で「新環境に慣れようとする側」と「今まで慣れ親しんだ側」が無意識のうちにせめぎ合い、そのせいか体調を崩しやすい時期なんですよね。

そうしたギャップというのは、秋田から県外へと出て生活してみても感じることがあります。それは気候や食生活、人間関係だったり…。私も県外へ出た時にこうした環境の変化に戸惑い、体調を崩しかけたりしたことがありました。しかし人間の身体というものは次第に順応してくるもので、幸い大きく体調を崩すことはありませんでした。
しかし、なかなか順応してくれないところもあります。それは言葉です。

言葉は幼少時から家族間で育まれながら染み付いていきます。近年ですとテレビで標準語も覚えますので、自然に「秋田弁」と「標準語」のハイブリッド能力が形成されます。そんな自負もあったせいか、言葉に関する心配は県外に出ることになっても皆無でした。新生活先でも「こばやしくんは秋田出身だけど全然訛ってないね」とよく言われ安心しきっていました。が、しかし、そこが落とし穴でした。

ある日、寮生活でのゴミ捨て当番が回ってきて「今からゴミを投げてきます」と先輩に言ったところ、先輩の顔が途端に険しくなり「ゴミは投げちゃダメだろう!」とものすごく怒られました。一瞬何を言われたのかわからず、軽いパニックに陥りました。「投げる=捨てる」ではないという、秋田の当たり前にギャップを感じた衝撃的な出来事でした。
そのせいか今では秋田に住んでいても「ごみを投げる」とは言わなくなりました。

(文・漫画 こばやし たけし)
(朝日新聞秋田版 2018年5月16日掲載)

「旬」のもの食べて

きりたんぽ鍋はぜひ秋に

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県外からはじめて秋田へ来た方に、あなただったら何を食べてもらいたいですか? これは結構悩みますよね。きりたんぽ鍋、稲庭うどん、横手やきそば、バター餅、いぶりがっこ、ハタハタ、ジュンサイ……。ぱっと思い浮かべてみても、たくさんのおいしい食べ物が頭に思い浮かびます。どれも秋田の豊かな自然、そして伝統が育んでくれた魅力ある食べ物ばかりです。

中でも全国的に知名度が高い、きりたんぽ鍋を薦める方が多いのではないかと思います。しかし、一年中、きりたんぽ鍋を薦めるのは果たしてどうなのか?と個人的には思うところがあります。たしかに生産者や販売者の皆様の努力で、おいしいきりたんぽ鍋を季節に関係なく食べることができます。しかし食べ物には一番おいしい時期があります。その点、きりたんぽ鍋の「旬」はやはり秋。新米のきりたんぽ、マイタケやゴボウなどの山の恵み、鍋に欠かせないセリも秋以降です。せっかく秋田に来てくれた人には、季節の「旬」を味わっていただきたいですね。もちろん、きりたんぽを食べたい方にはぜひ食べていただきましょう。そのうえで「新米がとれる時期には、旬のきりたんぽ鍋を食べさせてあげますよ」と、グルメ漫画のように誘ってください。もう一度秋田に来てもらう口実を作ることができます。

この時期はタケノコや天然ミズ、海では鳥海山の伏流水から栄養たっぷりに育った岩カキや男鹿沖で取れるタイがオススメ。
秋田は四季を通じた食の宝庫です。そしてこの「旬」こそ秋田の最大の魅力だと思います。

(文・漫画 こばやし たけし)
(朝日新聞秋田版 2018年6月19日掲載)


酒と秋田県人の深い関係

乾杯の「練習」お先に一杯

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夏真っ盛り。暑い日が続くこの季節の楽しみは、やっぱり仕事上がりのビールですね。

もちろんビールだけじゃなく、冷えた日本酒やワイン、もしくはハイボールや焼酎ロックといった、キンキンに冷えたお酒を思い浮かべる方も多いことでしょう。もうすぐお盆ですし、帰省した家族や友人たちと久しぶりに会ってもやはり「まず一杯」。お酒を酌み交わし語らう機会が多い季節でもあります。


「コメの秋田は酒の国」と言われるほど、「秋田=お酒」のイメージといってもいいでしょうね。出張時に県外へ行った時など、宴席で「秋田の人はお酒強いんでしょうね」という先入観で見られることもしばしば。「いえいえ、そんなには…」と遠慮がちに答えつつ、普段通りに飲んでいると「なんだやっぱり強いじゃないですか」と言われることが多かったりします。そんなに飲んでるつもりはないのですが……。


 飲み会の集合時間より先に来て、乾杯の「練習」をしている人も多いですよね。明らかにフライングなのですが「練習」と称して飲み始めてしまう。このような伝統(?)からも秋田県人の酒好きっぷりが伺えます。

 そして最近、お酒に関連する興味深いニュースがありました。日本人の遺伝情報を調べたところ、日本人は数千年をかけてお酒に弱くなるように「進化」をしてきたというのです。つまり「酒に強い」ということは日本人として進化していない! そう考えると何だか複雑ですが、お酒を楽しくおいしく飲むには、進化しないほうが幸せなのかもしれません。


(文・漫画 こばやし たけし)

(朝日新聞秋田版 2018年8月1日掲載)

「汽車」と言う

SL時代の呼び名残る
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 初秋のタ暮れ時になると思い出す「音」があります。
子どものころ遊んで帰る途中、どこからともなく微かに聞こえてくる汽笛と線路の音です。昼間の喧操が去ったタ暮れ時にどこか寂しげで、それでいて妙に落ち着いたことを思い出します。

 私の家は駅まで遠く、お出かけはいつも父が運転する車でした。高校卒業後に免許を取って、県内や東北一円へ車で出かけていました。 しかし、この仕事を始めてからいろいろなところから 声がかかることが多くなり、ふと鉄道を利用してみようという気持ちになりました。それまでそんなに乗ってこなかった反動かもしれません。今では時間に余裕があれば鉄道で移動します。

 鉄道のメリットは車内で ゆっくりと考えをまとめることができること。講演前は原稿の見直しや時間配分のおさらいができ、漫画のアイディアもよく浮かびます。非日常的な空間でリラックスできるからではないかと思います。
講演先に鉄道で来たことを話すと、「ええっ、汽車で来 たんですか?」とよく言われます。
それだけ秋田、いや地方では車移動が当たり前なんですよね。 

それにしても、どうしていまだに「汽車」っていう人が多いのでしょうか。

調べてみると汽車の「汽」は蒸気機関で動くモノです。基気船なら「汽船」。「汽車」は蒸気機関車ですね。
この呼び名が残っているのは、電車移動が日常的ではない地方だからこそと言えるかもしれません。
だんだんと景色が色づく季節になります。たまには「汽車」で移動するのも悪くないですよね。 
 (文・漫画 こばやしたけし)
                 
(朝日新聞秋田版 2018年9月19日掲載)
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このブログは「秋田県」に関するネタを、4コママンガで展開しております。 秋田県に縁がある方もそうでない方も、どうぞお気楽にご覧ください。
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